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国のシンボル
藤沢優 編著 頌文社/1970

『シンボルと公式制度』のコンパクト版のような本。表題の通り世界各国の国旗・国章・国歌などのシンボルを取り上げており、前半に日本の都道府県の情報がまとめられている。内容は『シンボルと公式制度』との重複が多いが、1968年の制定ラッシュ後の情報も反映されている。例に洩れず兵庫県の県民歌は「制定していない」扱い。

事典 シンボルと公式制度 日本篇

国民文化協会 編集 国際図書/1968

 県旗・県章を中心に都道府県のシンボルを掲載。発行された1968年がちょうど「明治百年」に当たる年だったので、県旗・県章・県民歌の制定ラッシュとなった事情を反映して愛読者カードを返送した読者向けに何度か補遺が発行されている。

 兵庫県は1964年制定の県旗および現在はほとんど使われなくなっている1921年制定の県章が掲載されているが、県民歌は「未制定」とされている。

世界の国旗・国歌総覧
藤沢優 編著 岩崎書店/1976

 発売時の価格が28000円もした大型本。前半に世界各国の国旗をカラー大判で掲載しており、後半に付録として都道府県旗と都道府県民歌(楽譜有り)が各都道府県につき1ページずつの配分で掲載されている。刊行時点で「未制定」とされているのは宮城県・京都府・大阪府・兵庫県・広島県・大分県の6府県に減少。

全国 都道府県の歌・市の歌
中山裕一郎 監修 東京堂出版/2012

 サイト作成の時点で最新の文献。都道府県庁及び市、特別区役所(町村役場は対象外)に送付したアンケートの回答をそのまま掲載している。例によって兵庫県は(県側がそう回答したからとの理由で)「未制定」扱いをされているが、解説では『ふるさと兵庫』に言及されている。また、1971年制定の『青森県賛歌』(『世界の国旗・国歌総覧』には掲載)は廃止されていないにも関わらず本書では完全に無視されている。

【参考文献】

 

 サイトの作成に際して参考にした文献や、その他の都道府県民歌・兵庫県の自治体歌に関連する文献の一覧。

《自治体歌関連》

日本うたの地図
西崎嘉太郎/日本青少年音楽教育センター監修 しなの出版/1970

 都道府県民歌を中心に都道府県のシンボルを紹介する歌集。10余りの道府県では未制定その他の理由で県民歌以外の曲が掲載されている。京都・大阪・福岡の3府県が府県庁所在地の歌を掲載しているのに対し、兵庫県は神戸市歌でなく毎年61日に開催されるキャンペーンソング『こころの花ばたけ』を掲載しているのは県特有の複雑な地域事情が感じられる。

《兵庫県関連》

兵庫の音楽史
八木真平 著 のじぎく文庫/1987

 明治から昭和後期までの兵庫県出身の音楽家や市井の音楽活動に関する歴史をまとめている。当然ながら『兵庫県民歌』に関する記述は無く、市町村歌などの自治体歌の紹介もそれほど多くないが1938年に初代の神戸市歌が制定されるまで非公式の市歌として演奏されていた神戸市音楽同好会の『神戸市の歌』が紹介されている。

神戸新聞重要紙面に見る兵庫の100
神戸新聞社 編 神戸新聞総合出版センター/2001

 1896年に創刊した神戸新聞の1901年から2000年までの主要紙面を掲載し、20世紀に兵庫県内で起きた出来事を回顧する大型本。

 紙面そのものは掲載されていないが、138ページでは1947年の主要見出しに「2・19 兵庫県民歌決まる」が採られている。

兵庫県大百科事典 上・下
神戸新聞出版センター/1983

 1970年代から80年代にブームとなった都道府県別百科事典の兵庫県版。発売時の価格は2冊セットで4万9000円だったが、現在はオークション等でかなり安く手に入る。

 発行からかなりの年月が経過しているため情報は古いが、県関連の人物や組織の沿革を知る際に役立つ。しかしながら『兵庫県民歌』については一言も書かれていない。

《人物関連》

悼誌 -志真子追憶抄-
岸田幸雄 ※私家版/1964

『兵庫県民歌』を制定した官選第32代/民選初代兵庫県知事・岸田幸雄が1962年に逝去した夫人の志真子(出生名・山岡島)を追悼するため親族や知人から寄稿を募って刊行された私家版の書籍。1954年の知事選挙に関する当事者らの回想も収録されている。

信時潔
新保祐司 構想社/2005

『兵庫県民歌』の作曲者である信時潔の評伝および評論。現在もなお人物評と作品群において評価の中心を占めている戦前戦中、特に『海道東征』と『海ゆかば』に対する論評が中心を占めており戦後、特に『われらの日本』以降の作曲活動に関する記述は僅少だが、戦後は長らく語ること自体が敬遠される傾向のあった信時潔の人物と作品を再評価する機運に繋がった1冊であることは間違いない。

ひつじぐさ -野口 猛 遺稿集-
※私家版/1974

『兵庫県民歌』作詞者・野口猛の没後2年を経た1974年に遺稿の整理を経て刊行された歌集。編者は夫人の野口止之子(としこ、1915-2015)。主に戦前の短歌が採録されているが、35-37ページに「昭和22年5月神戸新聞社応募入賞」の注釈付きで『兵庫県民歌』が掲載されている。

 

2016年3月、遺族所蔵の1部が伊丹市立図書館へ寄贈された(資料コード:158927477)。また、同年5月には国立国会図書館へ1部が納本されている。

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